2024年9月24日 漢字について その2
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があります。
長引いていた猛暑もこの3連休を境に収まるらしいです。
ようやく秋らしい日々の到来となります。
秋といえば、「一日千秋」「天高く馬肥ゆる秋」という感覚は、
当時も今も、日本も中国も共通です。
漢字は中国語の文字言語、元々は中国から日本に伝来したものです。
現代中国語の中には、日本発祥の単語が多く使われていることは意外に知らない人が多いようです。
それを遡って近代以後は、キリスト教宣教師による漢訳洋書の出版と、
西洋文明の専門用語を漢字語彙に書き換えることにより、
「概念・主観・哲学」などの単語が日本で誕生しました。
また、20世紀に入り、日本へ渡った中国人留学生たちは、
日本書籍を中国語への翻訳が行われ、それらの書籍は中国で出版され、
「地位・便宜・教授」などの日本漢語が中国人にも使用されるようになりました。
1970年代に、中国と日本の国交正常化により、
日中両国は政治、経済、科学技術、文化などの分野で盛んになりました。
テレビやインターネットなどの普及により、
日本の漫画やアニメも中国人の人気を呼び、
日本語の若者言葉の「萌え」は中国の若者に影響を与え、
もとの「女性がかわいいこと」という意味から、
現在、「超萌、萌歌、萌萌的」などの語も広く中国人の若者の間で主に使用されています。
また、「爆買」(中国語は爆买)が2014年から2015年までの間、中国人観光客が来日して、
日本製の電気や化粧品など大量に購入することが流行りました。
この「爆买」も日本語の「爆買い」から借用した言葉です。
中国国内で出版されている『新華外来詞詞典』には、
日本から来た単語が最も多く、3180語の日本語借用語が掲載されいます。
日本語からの借用語は現代中国語の語彙を充実させ、
その語彙量を増やしたことで中国語の言語表現が豊かになったのは間違いありません。