2023年1月16日 『生きる』から生きている実感
約3年間続いたコロナと先に見えないウクライナ戦争が続く中、
新しい一年の幕は開きました。
年末に読んでいた谷川俊太郎さんの『生きる』という詩は、
命の本質を見つけることに固執するのではなく、
詩の中に、人生を達観し、命の意識が詰まっています。
「・・・
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと
...
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
・・・」
谷川さんの詩を読んでいると、
わざとらしい表現や複雑なイメージはなく、
生活の様子が点と線で描きだされ
時空を超えているような感覚にさせられました。
これまで生きてきて口にしたことがない言葉ですが、
つぶやいてみると、
静かな覚悟のようなもので心が満たされます。
世の中は、コロナと戦争で命を多く奪われ、
自分の力ではどうにもできないことも多いですが、
人々がどこかで、「今生きていて、感じている」という実感が、
静かな感動につながり、
仕事の節目を迎えるたびに心の中にポッと浮かび上がってきます。
さて、今年も当たり前の日々や環境に一生懸命に生きていこう。